seki 中島 世期 karada-fan’s blog

いつもは執筆。時々asobi基地のボランティアや取材。で、そのついでにGoogleマップ ローカルガイドをしています。

自分にしか書けない物語

■作家を目指す、初心者の私も

いつも、ストーリーを考える時、他に似通ったものはないか?

自分にしか書けない物語なのか?と自問自答する。

監督の麻王氏が実家で実際に起きた裁判「横浜・副流煙裁判」をもとに脚本を起こし「受動喫煙 」をテーマに制作した映画が2022年12月27日まで下記にて公開!されていた。

窓MADO(2022)

 映画 [窓]MADO 作品紹介 | 池袋HUMAXシネマズ ヒューマックスシネマ HUMAX CINEMA l 映画館 (humax-cinema.co.jp)

作家なら「自分にしか書けない物語」を書きたいと願う。この映画は、まさに監督の麻王氏だけにしか許されない物語。

■商業化に適さない題材

いくら、自分にしか書けない物語でも、それがすべて、商業ベースに乗る訳ではない。

以前に、自身の病気の話を主治医と原稿にまとめたところ、ある大手出版社から発刊の話が舞い込んだ。しかし、出版の条件として、利害が関与される部分を抑え、家族の話を読者の心に響くような書き方に修正するように要求があった。修正をするのは簡単だったがただでさえ、親の病気に心を痛めている子供たちをさらし者にすることが出来ずに「化学物質過敏症を乗り越えて」を2011年に自費出版に切り替えて、第2刷まで発行した事を思い出した。

■未来がジャッチするノンフィクション

上記の本を発行すると聞き、ただ一人「利害関係の恐ろしさを知らないのか?」と強烈に出版を反対した人がいた。

自身も仕事で数々の修羅場を踏んだ経験があったので、そのことは当初から危惧していた。その件は原稿を書きながら医師と話し合っていた。そして、その本を発行するために、何も言わずに家族と別れひとりになった。

実際に周囲から色々と言われ、弊害はあった。

本当は数年でこの病気の治療薬ができ「出版なんて、馬鹿な事をした」と笑い話になるはずだったが2022年の現時点でも、当時と現状は変わらず現在も患者は増え続けている。

自費出版は儲からない

広告宣伝費をかけない自費出版は、通常であれば必ずマイナスになるであろう。

しかし、自身の書籍は冊子デザインから製本まで、医療や仕事の関係の友人知人たちが、協力してくれて実費または格安で請け負ってくれた。おかげでプラスにはならなかったがマイナスにもならなかった。

私が出版した時に、多くの人から「どうやったら本を出版してお金が儲かるか?」

と質問された。

人が面白がるネタを入れれば、それも可能であったのかもしれないが、病気で苦しんでいる人たちの気持ちを考えれば、面白ネタにするわけにいかなかった。

主旨を曲げずに頓挫しないためには、多くの人の手助け、支援者が必要なのだ。

■苦しい受動喫煙:監督の麻王氏を称賛したい

エンターテイメント性の強いものでも、メッセージを伝えられるが、実際に起きたことをベースにした話は別次元だ。受動喫煙者の苦痛は本当に甚大だ。

直接的にこの話題を手掛けた勇気、私たちが真実を知る機会を作ってくれた麻王氏を評価したい。題材と仕立て方など、作家業の人はきっと興味があるだろう。

そして、受動喫煙と無関係の人もベールに包まれた、私たちが置かれている環境を、知ることが出来る映画だ。

今後も色々なところで、上映を期待したい。

 

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霊ろ刻(ちろこく)物語:うぶすな神の婿(seki 中島 世期(なかじま せき)) - カクヨム (kakuyomu.jp)

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